この記事の結論
- 固定費見直しは、手間が小さく効果が出やすい通信費から着手すると進めやすい。
- 総務省家計調査(2025年平均、2026年3月時点公表)で通信費は月11,672円、電気代は月13,219円。
- 保険・住宅ローンは削減額が大きくなり得る一方で見直しの手間も大きく、後回しでよい。
固定費の見直しはなぜ「順番」が重要なのか
固定費は一度見直すと効果が継続するため、家計改善の優先項目になりやすい。ただし、カテゴリによって「かかる手間」と「減らせる金額」のバランスが大きく異なる。手間の大きい保険や住宅ローンの見直しから着手すると、途中で挫折して他の固定費に手が回らなくなりやすい。編集部は、まず手間が小さいカテゴリから着手し、削減の成功体験を積んでから手間の大きいカテゴリに進む順番を推奨する。この考え方の根拠として、総務省統計局が公表する家計調査のカテゴリ別平均支出額を用いる。
家計調査でみる固定費カテゴリ別の平均支出
総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)2025年(令和7年)平均結果の概要」(2026年3月時点で公表されている最新の年平均データ)によると、二人以上の世帯の消費支出は1世帯あたり月平均314,001円だった。このうち固定費に関係する費目の内訳は、住居18,678円(うち家賃地代8,095円、設備修繕・維持10,584円)、光熱・水道24,547円(うち電気代13,219円、ガス代4,882円、上下水道料5,067円)、交通・通信45,730円(うち通信11,672円)、教養娯楽32,125円(うち教養娯楽サービス18,774円)である。なお、生命保険料・損害保険料は家計調査の10大費目には独立した金額として公表されていないため、本記事では平均額を掲載しない。
独自マトリクス:固定費カテゴリ別の見直し効果×手間
編集部は、家計調査の平均支出額を根拠に、固定費カテゴリを「見直しの手間」と「編集部の目安効果度」の2軸で独自に整理した。効果度は削減できる金額の大きさではなく、平均支出額の水準と見直し後の効果の出やすさをもとにした編集部の目安であり、世帯構成や契約内容によって実際の削減額は異なる。
| 固定費カテゴリ | 家計調査の月平均額(円) | 見直しの手間 | 編集部の目安効果度 | データ時点 |
|---|---|---|---|---|
| 通信費(携帯電話・固定回線等を含む「通信」) | 11,672円 | 低(オンライン手続きが中心) | 大 | 2025年平均(2026年3月時点公表) |
| 電気代 | 13,219円 | 低〜中(契約プランの見直しのみ) | 中 | 2025年平均(2026年3月時点公表) |
| ガス代 | 4,882円 | 中(供給方式により選択肢が限られる) | 小〜中 | 2025年平均(2026年3月時点公表) |
| 教養娯楽・定額サービス(教養娯楽費全体、内訳は非公表) | 32,125円 | 低(都度解約しやすい) | 中 | 2025年平均(2026年3月時点公表) |
| 住居費(家賃交渉・住宅ローン借り換え) | 18,678円(うち家賃地代8,095円) | 高(審査・手続きに時間を要する) | 発生頻度は低いが1件あたりの影響は大 | 2025年平均(2026年3月時点公表) |
| 生命保険・損害保険料 | 数値記載なし(家計調査に独立費目なし) | 高(保障内容の精査が必要) | 世帯・契約内容による個人差が大きい | - |
この表からは、通信費と電気代・教養娯楽の定額サービスは手間が小さく着手しやすい一方、住居費と保険は削減額が大きくなり得るものの、見直しに時間と検討が必要なことが読み取れる。
具体的にどの順番で着手するか
編集部が推奨する着手順は、(1)通信費、(2)電気・ガスなどのエネルギー関連、(3)教養娯楽の定額サービス、(4)住居費・保険の順である。通信費は契約プランの変更手続きが比較的簡単で、家計調査(2025年平均、2026年3月時点公表)でも二人以上の世帯の平均が月11,672円と一定の金額があるため、最初に着手する価値がある。エネルギー関連は契約先や料金プランの選択肢を確認するところから始めるとよい。教養娯楽の定額サービスは、利用実態を棚卸しして使っていないサービスを解約するだけでも効果が出やすい。住居費(住宅ローンの借り換えや家賃交渉)と保険の見直しは、金融庁が公表する一般的な注意点を確認したうえで、時間をかけて検討することを編集部は推奨する。特定の保険商品や住宅ローン商品の推奨は本記事では行わない。
よくある質問
固定費の見直しはどのくらいの頻度で行うべきか
編集部は、通信費やエネルギー関連は契約更新のタイミングで年1回程度、住居費・保険は生活環境が変わったタイミング(転居・出産・住宅ローン金利の変動など)で見直すことを推奨する。頻度についての公的な基準は確認できておらず、これは編集部の目安である。
固定費の見直しで一番効果が大きいカテゴリはどれか
世帯構成や現在の契約内容によって異なるため、一概にはいえない。編集部が独自に整理したマトリクス(本記事の表を参照)では、通信費は手間が小さく着手しやすいカテゴリとして位置づけているが、実際の削減額は契約中のプラン次第で変わる。
保険や住宅ローンの見直しはどこに相談すればよいか
特定の保険会社・金融機関の商品を選ぶ前に、金融庁が公表している一般的な注意点(保険を契約している方へ、お金を借りる方、借りている方へ)を確認することを編集部は推奨する。個別商品の比較や推奨は本記事の範囲外である。
固定費のうち通信費をこれから見直す場合は、格安SIM・スマホプランの比較ページもあわせて確認できる。